2012年03月14日 原村和の母
咲-Saki-本編と阿知賀編によれば、原村和の両親は父が弁護士、母が検事ということになっています。それで、母は2~3年毎に転勤があり、和が小学校の時に吉野に転勤してきて、中学2年になる春に長野へ転勤します。
吉野の前は、東京だったと思わせる記述があり、また清澄進学後の本編では母親の描写が一切ないことから、おそらくは高校進学時に母親は異動したと思われます。
吉野に来たのは小6に上がる年と思われます(穏乃が通学時に「転校生さん」と呼びかけることから)。
母の異動歴は整理するとこんな感じ。()内は和の学年です。
東京(~小5)→吉野2年(小6~中1)→長野(中2~中3)→東京?(高1~)
最後の東京は、父が「東京の進学校を蹴ってまでこんなところに…」からの推測です。
さてさて、このタームが検察官(「検事」は職名)の異動として適切かどうかは別として、母の勤務先を推定してみました。
吉野…奈良地方検察庁吉野区検察庁
長野…長野地方検察庁伊那支部または伊那区検察庁
2001年の数字を見ますと、奈良地方検察庁に配置されている検察官は、検事7名、副検事10名、検察事務官92名となっています。奈良地検には、本庁のほかに奈良・葛城・五條・吉野・宇陀の5区検があります。扱う事件の大半は奈良地検本庁と奈良・葛城区検に集中しており、葛城区検には検事2名配置となっているので、実質ほとんどの検事は奈良地検か奈良区検で勤務しています。
副検事というのは、司法試験合格→司法修習生→検察庁という流れとは別に、裁判所事務官や検察事務官から試験で選考されるもので、どちらかと言えば地方採用的になり、昇進して「検事」にならない限り、高等検察庁の管内を超える転勤は通常はないようです。年齢的にも検察事務官等を経るので、あまり若くはない。つまり、和の母は、正規の「検事」だと思われます。
そうなった場合に、区検に配置される検事というのは、かなりダメな人という感じです。通常、区検で扱う事件というのは、簡易裁判所か家庭裁判所案件が大多数で、法律知識というより現場知識の方がモノをいう世界です。区検常駐の検察官というのは、副検事だったり検察事務官を検察官として指名したりしているのが大半です。
伊那のように地検支部と区検が同居している場合は、相互の業務を補完することもあるでしょうが、吉野のように区検だけだと、あらゆる業務を全て行う必要があります。
吉野区検は以前は吉野郡大淀町にありましたが、現在は五條市にある五條区検と同居しています。もしかすると両方で副検事一人配置かもしれません。組織を統合しないのは、簡易裁判所や家庭裁判所があるところに区検察庁を置く、ということになっているため、吉野簡易裁判所と吉野家庭裁判所が設置されている以上、吉野区検察庁を無くすわけにはいかない。
そんな統合されてしまうような区検察庁に正規の検事が配置されるなんて、
「そんなオカルトありえません」(笑)
吉野の前は、東京だったと思わせる記述があり、また清澄進学後の本編では母親の描写が一切ないことから、おそらくは高校進学時に母親は異動したと思われます。
吉野に来たのは小6に上がる年と思われます(穏乃が通学時に「転校生さん」と呼びかけることから)。
母の異動歴は整理するとこんな感じ。()内は和の学年です。
東京(~小5)→吉野2年(小6~中1)→長野(中2~中3)→東京?(高1~)
最後の東京は、父が「東京の進学校を蹴ってまでこんなところに…」からの推測です。
さてさて、このタームが検察官(「検事」は職名)の異動として適切かどうかは別として、母の勤務先を推定してみました。
吉野…奈良地方検察庁吉野区検察庁
長野…長野地方検察庁伊那支部または伊那区検察庁
2001年の数字を見ますと、奈良地方検察庁に配置されている検察官は、検事7名、副検事10名、検察事務官92名となっています。奈良地検には、本庁のほかに奈良・葛城・五條・吉野・宇陀の5区検があります。扱う事件の大半は奈良地検本庁と奈良・葛城区検に集中しており、葛城区検には検事2名配置となっているので、実質ほとんどの検事は奈良地検か奈良区検で勤務しています。
副検事というのは、司法試験合格→司法修習生→検察庁という流れとは別に、裁判所事務官や検察事務官から試験で選考されるもので、どちらかと言えば地方採用的になり、昇進して「検事」にならない限り、高等検察庁の管内を超える転勤は通常はないようです。年齢的にも検察事務官等を経るので、あまり若くはない。つまり、和の母は、正規の「検事」だと思われます。
そうなった場合に、区検に配置される検事というのは、かなりダメな人という感じです。通常、区検で扱う事件というのは、簡易裁判所か家庭裁判所案件が大多数で、法律知識というより現場知識の方がモノをいう世界です。区検常駐の検察官というのは、副検事だったり検察事務官を検察官として指名したりしているのが大半です。
伊那のように地検支部と区検が同居している場合は、相互の業務を補完することもあるでしょうが、吉野のように区検だけだと、あらゆる業務を全て行う必要があります。
吉野区検は以前は吉野郡大淀町にありましたが、現在は五條市にある五條区検と同居しています。もしかすると両方で副検事一人配置かもしれません。組織を統合しないのは、簡易裁判所や家庭裁判所があるところに区検察庁を置く、ということになっているため、吉野簡易裁判所と吉野家庭裁判所が設置されている以上、吉野区検察庁を無くすわけにはいかない。
そんな統合されてしまうような区検察庁に正規の検事が配置されるなんて、
「そんなオカルトありえません」(笑)
Posted by
四風連打
at
22:22
│Comments(
3
) │
咲-Saki-ノンジャンル
この記事へのコメント
管理人 四風連打様
お早うございます。田村勝弘と申します。
原村和の母が検察官と聞いていました。
「原村和 母 検察官」とヤフー検索し、貴ブログに来ました。
拝読し、検察官の昇進、異動、奈良県の検察の管轄など、細部まで細かく記載されおり、法曹界に疎い私にとって、アニメの1つをとって、ここまで、推理できるとは思っておりませんでした。
ただ、吉野簡易裁判所が下市口にあるのは存じておりましたが、奥深くまで、研究されておられ、読み応えがありました。
私と似た考えですが、アニメでこのようなものの見方があるのですね。
四風連打様は、法曹界の方なのでしょうか?
田村勝弘
お早うございます。田村勝弘と申します。
原村和の母が検察官と聞いていました。
「原村和 母 検察官」とヤフー検索し、貴ブログに来ました。
拝読し、検察官の昇進、異動、奈良県の検察の管轄など、細部まで細かく記載されおり、法曹界に疎い私にとって、アニメの1つをとって、ここまで、推理できるとは思っておりませんでした。
ただ、吉野簡易裁判所が下市口にあるのは存じておりましたが、奥深くまで、研究されておられ、読み応えがありました。
私と似た考えですが、アニメでこのようなものの見方があるのですね。
四風連打様は、法曹界の方なのでしょうか?
田村勝弘
Posted by 田村勝弘 at 2012年10月06日 09:17
田村勝弘さま
書き込みありがとうございます。
残念ながら、法曹界などという立派な業界ではなく、しがないサラリーマンです。大学も三流私大の経営学部とまったく法とは関係がありません。
たまたま奈良に土地勘があったのと、読書で得た無駄知識があっただけです。
またこういう分析が書ければいいな、と思います。原作の小林立氏はかなり詳細なプロットを設定されているようですので。
書き込みありがとうございます。
残念ながら、法曹界などという立派な業界ではなく、しがないサラリーマンです。大学も三流私大の経営学部とまったく法とは関係がありません。
たまたま奈良に土地勘があったのと、読書で得た無駄知識があっただけです。
またこういう分析が書ければいいな、と思います。原作の小林立氏はかなり詳細なプロットを設定されているようですので。
Posted by 四風連打(管理人) at 2012年10月12日 12:58
四風連打様
返信有難うございます。
四風連打様は、奈良県の方だったのでしょうか?
又、法曹界について、詳しく分析されておられましたので、大変驚いております。
小林先生は、細部まで、細かく、設定されておられ、聖地巡礼の方と知恵比べをしている様な感じですね。
田村勝弘
返信有難うございます。
四風連打様は、奈良県の方だったのでしょうか?
又、法曹界について、詳しく分析されておられましたので、大変驚いております。
小林先生は、細部まで、細かく、設定されておられ、聖地巡礼の方と知恵比べをしている様な感じですね。
田村勝弘
Posted by 田村勝弘 at 2012年10月12日 21:37